広島で発見!腸内の免疫組織の異常が、花粉症やアレルギーと一緒に

from International journal of colorectal disease


広島で発見!腸内の免疫組織の異常が、花粉症やアレルギーと一緒に起こっていたの写真

写真はイメージです。本文の内容とは関係ありません。 (C) Sebastian Kaulitzki – Fotolia.com
腸内の環境は、免疫の働きに関係しています。免疫の異常は、花粉症アレルギー性鼻炎など、さまざまな病気の原因になります。尾道の病院で、免疫に関わる組織の異常があった人を調べたところ、全員にアレルギーなどが見つかりました。
◆腸内に異常が見つかった7人
ここで紹介する報告は、広島県の尾道市立市民病院で大腸のリンパ組織過形成を指摘された7人の患者についてのものです。リンパ組織は正常な腸に備わっている組織で、免疫に関わるリンパ球という細胞(白血球の一種)が多く集まっています。リンパ組織過形成は正常な大腸に比べてリンパ組織が異常に大きく成長した状態です。
研究班は、7人の患者の診療データを集計し、特徴をまとめました。
◆全員に何らかのアレルギーあり次の結果が得られました。

6人の患者(85.7%)がアレルギー性の気道疾患のひとつを持っていた:花粉に対するアレルギー性鼻結膜炎(3人)、気管支喘息(1人)、乳児喘息(1人)、アレルギー性気管支炎(1人)。薬剤アレルギー(3人)、蕁麻疹(2人)もまた指摘された。7人の患者の全員が1個以上のアレルギー性疾患を持っていたが、食物アレルギーの病歴がある人はいなかった。

7人の全員に何らかのアレルギー性の病気が見つかっていました。そのうち6人には肺や気管支に起こる花粉症喘息などがあり、食物アレルギーがある人はいませんでした。
研究班は「この結果は、大腸のリンパ組織過形成が、食物アレルギーよりもむしろアレルギー性の気道疾患と関連することを示す。したがって、大腸のリンパ組織過形成があることは、潜在的な気道過敏性を持っている患者を発見する役に立つかもしれない」と結論しています。
◆参照文献Lymphoid hyperplasia of the colon and its association with underlying allergic airway diseases.Int J Colorectal Dis. 2016 Feb.[PMID: 26410259 ]
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